あの気持ち
朝起きて予定表を見ると、本日のマス目が空欄になっている。
とくべつの予定なし。締切もなし。
前の晩床につくときには、「明日は午前中会議。午後打合せ。締切1本」と思いこんでいて、忙(せわ)しない未来を胸におさめてようよう眠った。
起きてみたらどうだろう。日を1日分飛ばして忙(いそが)しがっていたのだった、わたしは。
朝のしごとを終えるや、帽子をかぶり、運動靴を履いて出かける。
晴天のもと歩いていると汗ばんできたので、はおってきたパーカーを脱いで腰に結びつける。桜花は地面にもひろがっているけれど、見上げればまだまだ咲きひろがっている。そして木木の新芽。みどりの斉唱(せいしょう)。わたしを泣かせようというのか、若葉たちは。こんなにも、季節はすすんでいたのだった。
向かう先は園芸店。赤花のゼラニウムを2株買うのです。
塀際のゼラニウムの行列のうち冬のあいだにやつれたひと株と、風が攫(さら)っていった2階のテラスのひと株を買い足そうという算段だ。
赤花のゼラニウムを2株と青じその苗ひとつ。それを提げて来た道をもどりながら、しあわせを噛みしめる。
帰宅するなり、ゼラニウムしごとにとりかかる。のびた枝茎を剪定し、草むしりをし、思いがけない手際に「アタシ、天才?」とこっそりつぶやく。通りに面した塀際のゼラニウムの赤花の行列を、はなれてうれしく眺めていたら、車の通行を邪魔してしまった。
「すみません。すみません」あわてました。
居間のテレビの前に、ぺたんと坐る。
録画しておいたNHKドラマ「精霊の守り人」(NHK放送90年大河ファンタジー)シーズン1の最終回を観るために。
上橋菜穂子の「守り人シリーズ」(*)を愛してやまない読者として、ドラマ化のうわさを耳にしたときは仰天した。仰天して「無理!」と小さく叫んだ。「精霊の守り人」に限って云えば、わたしたちの棲む世界とは何もかもが異なる新ヨゴ皇国が舞台であり、その上、ニュンガ・ロ・イム(水の守り手)の卵をからだのなかに産みつけられた皇子チャグムを守るのが主人公バルサの仕事だ。星の動きから天の神の声を読みとって、国家を運営してゆく新ヨゴ国。呪術、精霊の物語。このスケールを考えるだけで、映像化がどれほど困難であるか、わたしにだってわかろうというもの。
原作の筋道とイメージからどのくらい離れることになるかと嘆息しつつ、ドラマ化は知らなかったことにして見逃してしまおうかとさえ思ったのだが、主人公の女用心棒バルサを綾瀬はるかが演じると聞いて、こころが動いた。あのひとは、命がけで演(や)るだろう。そうだ、わたしは綾瀬はるかがバルサをどうとらえるかが見たいと思ってしまっていた。
初回はおそるおそる観た。そうして心底驚いた。
ここまで描かれているとは、想像もしなかった。すばらしい出来映えだった。登場人物は、主演の綾瀬はるかをはじめ、誰も彼もこの壮大な物語の世界のなかで生きようとしている。映像のうつくしさもさることながら、何より、演者の本気に打たれたのだった。原作を忠実になぞっただけでは、ドラマにいのちが宿らないということを、わたしは知った。
最終回。
リアルタイムで観ているのだが、こうして、また録画で観ようとしている。テレビの前に坐りこんだわたしは、裁縫箱を傍(かたわら)に置き、膝の上に黒い上着をひろげる。この上着、数日前、夫が持ってきて見せたのだ。
「ここのところ、何とかならないかな」
見れば、左肩部分擦り切れている。夫気に入りの上着で、たびたび身につける上、左肩に重たいカメラバックをかけて歩きまわるから、とうとう、そこが擦り切れた。分厚い黒のフェルトをデザインといてのアクセントよろしく縫いつけてみることにしたのである。手仕事をしながら観るなんてすまないなあと思いながら、ちくちくの手もとと、短槍(たんそう)使いのバルサの目の動きを……、新ヨゴ皇国の皇子チャグムの愛らしい台詞まわしを……、タンダの手の動きを……わたしは交互に観ている。
2回つづけて最終回を観るあいだに、夫の上着は思い描いたとおりによみがえった。
「どうよ、これ。ちょっとはおってみて」
「おお、これはうれしい」
「もっと褒めて」
「アナタは天才だ!」
なんということもない1日だったが、わたしのなかには、〈あの気持ち〉がふつふつと湧いている。
〈あの気持ち〉。
それは、家のしごとをするよろこびである。いつもの決まりきったしごとをほんの少しはみ出して、ゼラニウムの手入れや上着の修繕ができたのもうれしい。こんな事ごとは家のためにもなろうけれども、何よりわたしを支えている。そのことにあらためて気づけたきょうは、じつに……。
あ。ゼラニウムと一緒にもとめてきた青じその苗を植え忘れた。いまからちょっと庭に出て、植えてきます(午後11時10分)。
* 「守り人シリーズ」
(上橋菜穂子/偕成社・単行本版と軽装版あり/新潮文庫)
『精霊の守り人』『闇の守り人』『夢の守り人』『虚空の旅人』『神の守りびと/上 来訪編・下 帰還編』『蒼路の旅人』『天と地の守り人/第1部 ロタ王国編』『天と地の守り人/第2部 カンバル王国編』『天と地の守り人/第3部 新ヨゴ皇国編』『流れ行く者/守り人短編集』
庭の梅。
花はぼんやりしていて、褒めそびれましたが、
葉をながめては、一所けん命褒めています。
6月には梅シロップと梅酒と、梅干しをつくろう!
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コメント
ふみ虫さま
昨日は桜の精霊に
たくさん、出会ったような
気がするほど
桜に酔う日でした。
山々が柔らかな緑に
変わり始めました。
斉唱という響きが
あまりにもぴったりで!
清々しさにあふれています。
今、次男と競うように
読んでいる本の次には
守り人を読もうと
話しています。タイムリー!
投稿: 寧楽 | 2016年4月12日 (火) 10時04分
寧楽 さん
ねえねえ、寧楽さん、
その、競うように読んでいるという本は、
何?
「守り人シリーズ」は、ここで、
佐々木広治さんにおしえていただき、
数年前に読んだのです。
2度読みました。
徹夜で12冊読んでしまった……。
気をつけてくださいね(笑)。
桜花が長くたのしめたことに、
ことしは、感謝しました。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月12日 (火) 10時12分
ふみ虫さま
その競うように
読んでいるのは
ライトミステリー、
米澤穂信
「春期限定イチゴタルト事件」に
始まる
夏期…、秋期…です。
あっ、始まりは「氷菓」です。
「鹿の王」に続き
守り人にいこうと思っています。
間に万城目学も
入るかと思っています。
投稿: 寧楽 | 2016年4月12日 (火) 11時16分
ふみこさま
みなさま
こんにちは。
私も毎週、ドキドキわくわくしながら観ていました。精霊の守り人。
私の中の綾瀬はるかさんのイメージは、
おっとりした可愛らしいお嬢さんだったので、
あの勇ましく、そして強く優しいバルサを演じられているのを観て、びっくりしたのと同時に、とても胸に残りました。
特にあの槍を使っての戦いの様子。
迫力満点で、毎回目が離せなかった!
私はドラマが先でしたが、是非、原作を読んでみたいと思いました。
家しごとを楽しまれて良かったですね!
家しごとばかりをしている私は、
時々その価値というか有り難さを忘れて、
はぁーっとため息をついてしまうのですが。
その事の価値を忘れてしまったら、
私には何も残らないじゃん!と思いました。
いろいろな出来事が続いて弱っていた所、
昨夜は大学生になって言いたい放題、やりたい放題の息子と大バトルになりました。
今日の私はテンションがこれでもか‼というほど、下がっていました。
でもこの場に訪れて、ホッとしました。
とりとめのない便りとなってしまいました。
読んで下さって、ありがとう!です。
※携帯から投稿しました。改行などで、
読みにくかったらすみません。
投稿: みぃ。 | 2016年4月12日 (火) 11時30分
ふんちゃん皆様こんにちは。
私のあの気持ちは
入社したときの気持ちです。
いつのまにやら会社の雰囲気やらに
慣れたんだなーと。
先輩が後輩を気にして見る心配するってこうゆう気持ちかと思いました。
まだまだ緊張していると思うので
極力ありがとうと言ってあげたいです
投稿: たまこ | 2016年4月12日 (火) 12時38分
ふみこさま、みなさま
赤花の行列成功おめでとうございます。
赤いラインはインパクトありますよね
あの気持ちいいですよね
私も昨日コラージュ楽しみました
タイトルは「風のおくりもの」
(風の波紋の余韻です)
昨日の北風のおかげで8階のベランダまで
桜の花びらが何枚かまいこんできたので。。
小さな木箱にその花びらと先週拾った桜の小枝
それから「風の波紋」のチケットおさめました
うれしくてひとりでにこにこ。
もちろん住人の見えるところにおいて騒いでます
だって監督さん私の些細な質問にも
誠心誠意うれしそうに語り続けてくれて。。
その思い閉じ込めたくてです。
投稿: 真砂 | 2016年4月12日 (火) 13時00分
ふんちゃん、みなさま、こんにちは。
『精霊の守り人』のドラマ、拝見しました。
原作を知らない方が楽しめるかもしれませんね。読んでもなお、楽しめましたけれど。
ドラマでは、後は神の守り人と天と地の守り人と続くようですが、闇の守り人は入れて欲しかったと。話の中に盛り込んでゆくのでしょうか。それを確認するのも楽しみです。
また鈴木亮平さんがアラユタン・ヒュウゴを演じるのはうれしく楽しみです。
上橋さんの他の作品ももちろん素晴らしいですが、やっぱり守り人シリーズが好きです。
ファンタジーで守り人シリーズに負けず劣らずというものは数少ないとおもいますが、最近また出会えました。
ル=グウィンさんの『西のはての年代記』シリーズです。
どちらかといえば地味なトーンではありますが、ひとつの世界がしっかり構築されていて、その世界の生活がしっかり描かれてあって、そのゆたかさに浸れて楽しいです。決して明るくほのぼのした話ではありませんけれど。
最近ホセ・ムヒカさんに関心があり、読んでいます。
ふんちゃんは好きだろうな。
ホセ・ムヒカさんに、ふんちゃんの随筆を読ませたいなとおもいもしました。
ホセ・ムヒカさんも、きっとふんちゃんの随筆を好きになる、とおもいました。
投稿: 佐々木広治 | 2016年4月12日 (火) 13時27分
ふみこさま。
こんにちは。
わたし、見逃しましたぁ。
本も、読んでません! また、読んでみたいと思います。
今、江戸川乱歩を読んでいます。
子供の頃、どうしても、あの表紙の絵がこわくて、読めなかったんです。
今、手にしてみると、おもしろいです。
春は、わたし、なんだか調子がでません。
じんましん もでて、しつこいです。
うきうきしたいのに、もやもやしてしまって。
もったいなーい。
おじいさんが元気になったので、庭仕事も丸投げしてます。
でも、シャクナゲの花がきれいに咲いて、さすが、おじいさん!
って、思っています。
では、またぁ。
投稿: こぐま | 2016年4月12日 (火) 15時36分
ふみこさん、みなさん
こんにちは。
娘と同じタイミングで、私も新しい生活が始まりました。月にほんの少しですが、学校図書館で働かせていただいています。働くと言うよりも、学ばせていただいている、という気持ちで通っています。
暮らしのサイクルが、まだ定まらなくて、例えるなら(例える必要もないのですが)まだまだ固まらないゼリーにむかって「ぴしっとしなさいっ!」と言っているような...
今朝も、登校するまですったもんだがあって、気持ちが揺れに揺れました。
ここに来て、みなさんのコメントを読み、「おつかれさま、お茶でもいれようか?」と言われたような気持ちになり、やっと肩の力が抜けてきました。
さて、『精霊の守り人』です!
「わたしがここでひとあばれしてやろうか?」という、バルサの台詞にしびれました。ここの、チャグムとのやり取りが好きで、何回も読み返しました。
子どもの成長、自立を信頼しているからこそ、出て来る台詞だなあ、などと、我が身に引き寄せて反芻しています。
今度、「ノギ屋の弁当」をこしらえて、娘に持たせようと思います。残念ながら、葉っぱで包むのではなく、曲げわっぱですが...
投稿: cohata | 2016年4月12日 (火) 17時05分
ふみこ様
ふみこさんも上橋菜穂子さんにはまってくれて嬉しいです。
何年か前にわたしが上橋さんにはまったのをここでお話しした時に、
いい、いいと佐々木広治さんが誉めてくださったのが
昨日のことのようです。
あの夏、全てのシリーズ、30冊以上を読破し、
微熱を出しました、なつかしい思い出です。
録画したもの、何度もリピートして観ています。
続きを来年まで見られないのがちょっと残念、待ち遠しい。
この嬉しい気持ちの記念に
赤いゼラニュウムを買ってきます^^
投稿: ゆるりんりん | 2016年4月12日 (火) 17時21分
山本さん
大野です
ふみこさん みなさん お久しぶりです
長男が大学生になり 家を出ました
毎日 庭に残っている長男の自転車を見ては 涙ぐんでいます。
私 この15年 美味しい晩ご飯を食べさせることしか考えてこなかったんです。(手抜きはおおいにアリですが)
次男の病気(小児がん)と 向き合う中で はっきりしたことは、毎日美味しい晩ご飯を食べることだけを 考えて生きようという事でした。
長男が大学生になり、晩ご飯を作れなくて、寂しかったのですが
家のごはんが食べたいと メールが届きました。
今日は たくさん おかずを作りました!明日 クール宅急便で 送ります〜〜
ごはんを届けられるコトがわかって、ようやく心が落ち着きました。
ふみこさん 私は まだまだ子離れって難しいですね
投稿: 大野 | 2016年4月13日 (水) 00時11分
寧楽 さん
わくわく。
ありがとうございます。
書店に行きたくてたまらない気持ち。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 07時34分
みぃ。さん
いろいろ共感しているのですが、
猛烈共感があったので、それをひとつ選んで
書かせていただきます。
うちの新大学生も、
何だか云いたい放題、
やりたい放題です。
一過性のものなんだろうなと思って
見ていますが、どういう症状なんでしょうね。
ほっとしているのか、ゆるんだのか、
甘えなのか。
どこで気づくか、いまのところは
じーっと観察ちゅう。
(大バトルがうらやましくもあります)。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 07時39分
たまこ さん
たまこさんの若さで、
〈あの気持ち〉は、入社したときのそれだと
云い切れるのは、ほんとうにすごいです。
たまこさんの、そのはっきりとした意志は、
道を切りひらくものと思われます。
わたしから、たまこさんにも
ありがとう!って云いたい。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 07時44分
真砂 さん
そんな思いをひとつひとつ大切にすることが、
人生をくっと持ち上げ(へんてこな表現)、
道標をつくりますね。
わたしも、ひとつひとつを、
大切に思わなければ。
ただ経験し、ただ見ている、
それでおしまい、ということも少なくないのです。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 07時47分
佐々木広治 さん
ドラマ。
「闇の守り人」は、
シーズン2の先、さいごにもってくるようですね。
あれは、決してはずせないはなしだけれど、
つぎにバルサの〈こころの結末〉として描くと、
その後のドラマの骨子が変わってくる。
つまり、バルサがチャグムを支える物語になってしまうから、
という談話(上橋菜穂子)を読みました。
とにかくドラマは、
「守り人シリーズ」を全部やるそうです。
12巻を22話で。
「守り人シリーズ」のおかげで、
『指輪物語』、『ゲド戦記』に気持ちを向けることが
できて、わたしはとっても感謝しているんです。
ホセ・ムヒカさん、わたしも興味あります。
本を読んでみたい!です。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 07時56分
こぐま さん
ああ、それはこぐまさん、
こぐまさんが〈咲く〉んじゃないでしょうか。
もうちょっとがまんしてください。
咲いたら、知らせてね。
明智小五郎と少年探偵シリーズ、
怪盗ルパンのシリーズ(南洋一郎)、
子どものころもいまも、大好き!
たしかに絵はうつくしくて、怖い!
ああ、ほんとうに大好き!
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 08時02分
cohata さん
まあ、なんてふさわしいお仕事!
おめでとうございます。
お茶、淹れます。
おせんべいがいいかな。
甘いもののほうがいいかな。
わたしも、「ノギ屋の弁当」(鳥飯)、
つくろうっと、と思っていたんです。
鶏もも肉を照り焼き(りんごのすりおろしの入った
たれに漬けてから焼く)をご飯の上にのせるんですよね。
山椒の実をつぶしたりして、風味づけを。
たれをたっっぷりかけるのが、ポイント!
(『バルサの食卓』より)
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 08時09分
ゆるりんりん さん
そうでした。
ゆるりんりんさんが、発表してくださったんでしたね。
感謝します。
わたしも、このたび、すっかり読み通して、
血圧が上がりました。
守り人と獣の奏者のシリーズを両方
読み通すなんて、そりゃあ、ずいぶん冒険したもんだと
自分をわらいました。
また、おすすめの本、
おしえてくださいね。
感謝をこめて。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 08時14分
大野 さん
子どもに対する、
胸におさめきれないような思いを
ああでもないこうでもない、と
持て余しながら……。
揺れながら……、だんだんにあたらしい
関係を築いてゆくのでしょうね。
何にしても、大野さん、
王子さま方の立派な成長、
おめでとうございます!
おめでとうから、はじまっているんですもの。
たのしみにしなければ。ね。ね。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月13日 (水) 08時17分
ふみこ様
初めまして。前の前のブログの時より毎週楽しく読ませていただいています。
この春、二人の娘を就職と大学で東京に出しました。自宅で夫の仕事を手伝っている私は「とくべつの予定なし。締切もなし。」と先週の「ああ、さびしい。」の繰り返しです。
でも、これって、娘たちがいても感じたことかもしれませんね。子離れと、再度自分の人生の考え時、なのかもしれません。
私も赤いゼラニウム大好きですが、雪で枯らしてしまいましたので、買ってきて、娘たちに写メールしようと思います。ありがとうございました。
投稿: はるからん | 2016年4月13日 (水) 10時13分
ふんちゃん
知らなかった本の世界が広がって、読みたい衝動にかられながら、
ややっ、今は無理だわぁと自分を戒めているところです(^^;)
ホセ・ムヒカさんは、読みました!
母が、3番目次男に買ってくれていたのです。
読んでうなづいたり、涙がじんわりでそうになったりしました。
帰る場所になってくれそうな本でした。
長い本を読む時間はなかなかないけれど、ちくちくは少しできそうだ!と思って、
しばらく放っておいたちくちくをしました。
ホッとしました。
今日、5番目ちゃんに会いに乳児院に行ってきました。
素敵な乳児院で安心しました。職員の方たちも温かくて素敵でした。
なにより、5番目ちゃんは、ちいちゃくて可愛かった!!!
2歳になりたてて、まだことばもおぼつかず、よちよち歩きでした。
こ、これは…、家にやって来たら上の4人が大騒ぎでいじくり倒してしまいそうだ〜(^^;)です。
しばらく「交流」の期間が必要なので、乳児院に通うことになりそうです。
上の4人の参観日やら音楽同好会の保護者会(今年度は、保護者会の代表になってしまいました(^。^;))やらで、
ドタバタに拍車がかかり、忙しくなりそうですが、
カラダの声を聞きながら、すすめていこうと思っています。
たまにちくちくしたり、空を見上げることを忘れないように…。
ここへお邪魔して、思い出そうと思います。
あ〜、忙しくなる前の今、なんだか落ち着かない気持ちです。
投稿: もも(^_^) | 2016年4月13日 (水) 14時55分
ふみこさま
みなさま
こんにちは。再投稿、失礼いたします。
ふみこさんのところの三女さんも!
そうなんですね。少しホッとしました。
じっと観察できるふみこさんは、
やはり凄いな!と思いました。
私はできなかったー。
あまりにもいろんな事が性急すぎて、
ねぇ、ねぇ、それは違うんじゃないの?と。
バトルの最後にはお互いが歩み寄って、
何とか着地点にたどり着いたのですが。
私の親心は、彼には干渉だったようです。
でも、私の身体を気遣って、
今まではずっと言えなかったとか。
「俺がいろいろと言って、
お母さんがまた病気がひどくなって、
入院しちゃうと困るから、
言いたい事、ずっと我慢してた。」
正直、こたえました。この一言は。
自分が情けないというか、何というか。
そして、思った事。
私、子離れしないと!
いきなりは無理ですが、少しずつ。
変化の時期なんでしょうね。きっと。
強く実感しました。
ところで。
本屋大賞が決まりましたね。
宮下奈都さんの『羊と鋼の森』でした。
こちらで教えていただいて、読んだ本でした。
大賞になったらいいな!と思っていたので、
とても嬉しいニュースです。
投稿: みぃ。 | 2016年4月13日 (水) 15時25分
ふみこさま こんばんは
ようやくこちらにたどり着けました。
冬の終わりにぎっくり腰になってしまい、もそもそ、ぎくぎくと動いていました。
腰痛体操というのを見つけて、コルセットと痛み止めの3点セットでようやく動けるようになりました。
「精霊の守り人」も気にはなっていたのですが、結局は見られなくて、来シーズンの前に再放送しないかなと?期待しています(白状すると、どこかに好きな俳優さんが出ていたらしいのでそれも見たかったのです)。
動けるようになりかけて、『暮しの手帖』の今号にあんこの作り方が載っていたので、初めてあんこ作りに挑戦しました。
近所に住む ははの妹さんが絶品の手作りおはぎをよく差し入れてくださって(今はいちご大福もです)、自分で作るのはなかなか…と思っていました。
近所の豆屋さんで、初めてあんこを作りますと小豆を選んでもらって、お砂糖もこちらがいいですよといい分量を分けてもらって、何とか作ったら…「私って天才?」と自画自賛の出来栄えでした。
でも、それはわかりやすいレシピとおいしい材料を選んでくださったお店の方のおかげなんですが…。笑。
面白くなって何度か作っています。あんみつおいしいです。でも、おはぎは、まだまだ、おばさんに頼ります。
動けないうちに季節が進んで、あぁ、不甲斐ないなぁと落ち込んだりしていましたが、何とか毎日を過ごしています。
鉢植えの苗も見に行きたいなとようやく動く気になっています。(ラベンダーが枯れてしまったので今度こそ!)
こちらにおじゃまして元気が出ました。
ありがとうございます。
投稿: あすちるべ | 2016年4月13日 (水) 23時10分
はるからん さん
いらっしゃいまし。
よくいらしてくださいましたね。
ほんとうにありがとうございます。
人生のページがめくれるときは、
〈さびしさ〉が、そのことを知らせてくれるかもしれませんね。
それとわかったら、〈さびしさ〉み味方につけて、
すすんでいけばいいかなあ。
と、思ったりしています。
また、おたよりを待っております。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 08時45分
もも(^_^)さん
5番目ちゃんのおはなしを聞くたび、
ああ、そんなに慎重に、
そして時間をかけて向き合ってゆくのだなと
感心させられます。
自分で生んだというだけで、
子どもとの向き合い方が、
わたしなんかは、うんと雑でした。
いまも、雑です。
距離感を大切にしてきたつもりでも、
つい〈出を出し〉過ぎたり、
〈口を出し〉過ぎたりするのも、
ある意味、雑の一種かと思ったりしています。
時間をかけて交流されるなか、
緊張もあろうかと想像しますが、
どうかももちゃんらしく、ゆったりとやわらかく。
わたしね、
自分が5番目ちゃんになったような気持ちなのです。
なぜかなあ。
そんな気持ちで、ももちゃんを見ています。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 08時50分
みぃ。さん
何がいいとか、わるいとか、
そういうはなしじゃないんだと思うんです。
このたび、
みぃ。さんは、バトル。
わたしは、おたおたと観察。
そのすべてに、そのときどきの意味が
生じているんですね。ね。
聞いて聞いて。
昨日、三女が買ったばかりの6か月分の
定期券をなくして戻ったんです。
ショックを受けてもいるし、
反省もしているはずなので、
「あなたが無事ならそれでいいです」
と伝えました。
伝えながら、このひとことで、
このところのオマエサンの有り様(よう)を
戒めることができたならいいな、と思いました。
それにしても、
定期券、出てくるといいなあ。
カッコイイ台詞を口にしながら、
わたしも大ショックです。
とほほ。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 08時56分
あすちるべ さん
大変でしたね。
お見舞い申し上げます。
でも、きっとあすちるべさんは、
〈ぎっくり腰〉から何か素敵なものを
受けとられたことと思います。
ドラマ「精霊の守りびと」、
きっと再放送をするでしょう。
シーズン2は、来年1月ですし。
あすちるべさんのお好きな俳優って、
松田悟志かしら、神尾祐?
なーんて、たのしく想像しています。
それだけでも、今回、
ドラマのはなしを書けてよかった……。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 09時03分
ふみこさま
思わずふみこさんの「そのすべてにそれぞれの意味が生じる。。」
の言葉に飛びついてしまいました。
先日星好きの友人に
「ぶつかるのは宇宙の法則。
ひかれる力が強いときはぶつかるし、火花散るし。。」
なんてにこにこして渡してくれた佐治晴夫さんの本
「すべての答えは宇宙にある」
その本ながめていたら「相反するものがその時のバランスでいろいろあり
だからおもしろい。。」のようなことが書かれていてうれしくなりました。
何となくわかったような気になります。でも娘の本
「ままならないから私とあなた」(朝井リョウ)
のほうが楽しそうだなー。なんて眺めてます
なんだかゆらぎを感じながらぶつかりを楽しめる
ようになってきました。
ふみこさんうれしいことばをいつもありがとうございます。
投稿: 真砂 | 2016年4月14日 (木) 13時18分
ふみこ様
娘は隣県へ進学していきました。入学まで1週間の間に私は5回車で通いました。それでもなんだか足りなくて、ずっとずっと気を張り詰めていました。
ふみこ様の文章拝見して、やっと文章が読めました。心に余裕がないと文字を追っても頭の中に入っていかない。日々の暮らしを変わりなく続けていたけれど、気持ちがざわついて(娘は揺れる気持ちをラインで知らせてきます。食欲がないとかね)なかなか読めなくて、落ち着かなくって。
あ~いい手仕事なさっているんだな。そういう時間を文章の中でも触れることが私の休息と栄養になったな とそう感じました。ありがとうございます。
二つ年上ということで、娘はまだ同級生と仲良くすることができないみたいです。ですが、たぶんこれも乗り越えていくでしょう。そう感じられることに感謝しています。
投稿: テレジア | 2016年4月14日 (木) 15時29分
ふみこさま みなさま
ひとつ大きな行事が終わり、珍しくちょっぴりポカンとしていました。
その間手につけられなかった我が部屋のこと...(そりゃもう大変!)
ふみこさまを見習ってがんばります!ただ、録画したものを見ながら→がっつり見る...になってしまうので、音楽だけ、もしくはインコのぴぃちゃんのおしゃべり聞きながら...にしておきます!
投稿: かおる(ヌケちゃん) | 2016年4月14日 (木) 17時03分
真砂 さん
バランスをとる。
バランス感覚がいい。
というようなことを、ひとは
よく口にしますが……。
ほんとは、自分でバランスをとるというほかに、
真砂さんが書いてくださったように
〈相反するものがときどきのバランス〉。
ときどきの出来事そのものがバランスであり、
それを受けとめることがバランスをとることでも
ありますね。
そこには、
能動と受動についての考え方も、
ひろがるわけですが。
このふたつには渾然一体となっている部分が
ありますね。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 18時35分
テレジア さん
誰かに寄り添い、
一緒に揺れながら、
自分を整えてゆくんだな、と
思います。
つくづくと。
そう思うと、揺れるのもまた、
たのしくなってきます。
わたしも、揺れています。
いつも。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 18時37分
かおる(ヌケちゃん)さん
大仕事の納め、
お疲れさまでした。
その後の〈ぽかん〉、いいですね。
張りつめていたものをゆるめるというのは、
必要で、心身がひとりでに〈ぽかん〉と
してくれるのでしょうか。
(しかし、わたしはたいしたこともしてないのに、
始終、ぽかんとしてるな)。
インコのぴぃちゃんによろしく。
なんて、いいんだろ。
おしゃべりなぴぃちゃん!
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月14日 (木) 18時41分
ふんちゃん、みなさま、こんにちは。
ふんちゃんやみなさまのなかに、熊本にお住まいだとか親族や知人がお住まいの方がいらっしゃるとおもいます。
また、そうでなくとも、ふんちゃんやみなさまは、まじめで優しい方ばかりなので、あまり心を痛めず(過度に)、息をつめすぎずにいらして欲しいと願っております。
投稿: 佐々木広治 | 2016年4月16日 (土) 08時12分
佐々木広治 さん
きょうは1日じゅう、おもてを歩きまわって、
いま、もどりました。
広治さん、おやさしいことば、提言を
どうもありがとうございました。
熊本県を中心とする皆さん、
祈ってます。
できることをみつけたら、すぐするんだ!
という気持ちでいます。
こんな呑気なことを書いてもいいものかと
迷いつつ……書きます。
この春、二女とふたりで熊本旅行を
計画しました。ふたり旅です。
日程が合わず、計画を先送りしました。
そんな憧れの地を念(おも)って、
祈って、祈って、祈っています。
広治さん、息を詰めたりせず、
祈るからね(約束)。
あのね、きょう、出先で学んできた
柳宗悦のことば。
「わたしたちの生活のなかに祈りがあるのではなく、
祈りのなかに生活がある」
これが、いま、とてもとても思われるんです。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月16日 (土) 21時49分
ふみこ様 おはようございます
昔 テレビで見たヨーロッパの風景には
必ずベランダに 目に鮮やかなゼラニウムが
咲いていました。
行ったことのない外国の生活に思いを馳せ
うっとりし 憧れました。
いつか ベランダに ゼラニウム・・・。
ふみこさん
なんということもない1日が愛おしい
家のしごとができることの よろこび
また それを肝に銘じなければならない
震災に、いまの自分の暮らしを嘆くことなく
暮らそう・・そう 静かに強く 思います。
ようやく咲き始めた 森の野花たち(春の妖精と言うんですよ)を
見に行こうと決めていた朝ですが 雨です。
「わたしたちの生活のなかに祈りがあるのではなく、
祈りのなかに生活がある」
この言葉 持ち歩きます!
投稿: えぞももんが | 2016年4月17日 (日) 06時40分
ふみこ様 皆様
お久しぶりです。
春なのに、まるで台風のような天気で、地震の被害を受けている人のことを思うとどうかこれ以上、被害が出ませんようにと願うばかりです。
生きているということが、当たり前ではないこと
今、この時はどんどん変わる
お花の水をかえたり、朝一杯のお水を飲んだり、布団の中でゴロゴロしたり、、、
私は、恵まれています
つまらないことで、いさかいを起こしたりせず、
優しく穏やかな気持ちで過ごすことが、私ができることなのかも。
幸せな気持ちが伝線するように、皆が平和でいられるといいなと思います
投稿: ゆきたん | 2016年4月17日 (日) 09時54分
えぞももんが さん
わたしのゼラニウム好きは、
祖父との会話をもとめてのことでもあります。
子どもの頃、祖父の庭に漂っていた香りが
ゼラニウムのものだと知った日。
それからゼラニウムを求めずにはいられなくなったのです。
ゼラニウムと向き合いながら、
祖父と話しているんです。
亡くなってから30年たったというのに。
柳宗悦のはなし、
近いうちに書けたら……と思っています。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月17日 (日) 11時04分
ゆきたん さん
伝播、伝わりね。
ほんとうにそうですね。
やさしい気持ちは、目の前のひとから
ひとへと、伝わると、信じたいです。ね。
お元気そうで、うれしいです。
わたしも元気でいます。
佳い春を。
ふ
投稿: ふみ虫。 | 2016年4月17日 (日) 15時44分