100字随想 10月
小部屋の窓からちっちゃな卵型の橙色が見えた。「カラスウリ!」小学生のわたしは、通学路の雑木林にカラスウリをみつけると、はずんだ。ところで夏には、1日かぎりのレースみたいな花が咲いていたはず。見逃した。(100字)
スマホを持たずに散歩がてら買いもの。家人に確かめたいことができて百貨店の受付へ。「公衆電話はありますか?」「この近くにはないのです」……そうか。こんな調子で豆腐店、銭湯が消えてしまったらどうしよう。(99字)
おもてでクモの巣をみつけると、なんだか見逃したくなる。けれど物干し竿を占領されるようなときは巣をまきとって、引っ越してもらう。翌日見ると、同じクモがもう立派に家を築いている。彼らは勤勉でぬかりない。(99字)
てのひらの上に、種。白いハツカダイコンの「雪小町」さんだ。庭に出て土を耕して筋をつくり、種を指のあいだにはさんでほろほろ蒔きながら、これはわたしの未来だ、と思う。10日後また蒔く。長く収穫するために。(100字)
朝起きると冬だった。昨日は夏だった。「寒い寒い」と云ったり「暑い暑い」と云ったり、忙しないこと。寒くても暑くても朗らかに暮らしたい。地球に住まわしてもらうひととして、あれもこれも受けいれて、朗らかに。(100 字)
稲刈りのあと、畑の敷き藁に使うため、
藁ぼっちをつくりました。
こうして田んぼに積んでおくと、
長く保存できます。
ふみ虫舎エッセイ講座 10人募集します。
入会のチャンスを待ってくださっている皆さん、
この秋、ふみ虫舎エッセイ講座の会員を10人追加募集いたします。
受講料24,000円(1期6回/1回4,000円×6)を下記へお振りこみください。
講座は、継続することができます。
ご希望の方は下記へメールを。簡単な「案内書」をお送りします。
それを確認し、決心がついたら(←おおげさ)本申しこみをしてくださいまし。
お申しこみが10人に到達しましたら、再び一時募集を休止させていただきます。
基本的には通信講座ですが、月一度東京新宿で教室を開催しています。
東京に近いとは云えない地域にお住いの皆さんが、
上京時に参加してくださることがあるのは、うれしい限りです。
今後はYouTubeでの教室配信もふやしてゆく計画です。
書くことは、思いがけないほど人生の支えになります。
あなたのなかに隠れている「あたらしいあなた」をみつけましょう。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
ふみ虫舎 yfumimushi@gmail.com
山本ふみこnenn
〈公式HP〉
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