夢みたいな毎日
3月21日
映画「EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE」(*)を観たかった。
必死で仕事としごとを(最低限)済ませて、熊谷駅の映画館へ。
チケットを買おうと「エブリシング、エブリ……エ」とことばに詰まり、もたもたしていたら、売り場のお姉さんが「エブエブですね」と云った。
そうか、略して「エブエブ」か。
口にするときも、書くときも、わたしはことばを略さないことにしている。そりゃあ、急いでいて「コンビニ」なんて云うことはあるのだ。それは認めるけれども、たとえば……、「人権尊重」ということばを「ジンソン」なんて縮めて云うのは慎みたいと考えている。
名称や文言を縮めて云おうとすることが、対象を軽んずることにつながりはしないかとの思いからだ。
「エブエブですね」と云われて「はい」と応じはしたものの、チケットを受けとったあと、「EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE」と、声に出して発音。
家族の問題やら、経営するコインランドリーの経営に悩む「おばさん」が世界を救うという、前代未聞のアクション・エンターメントである。「おばさん/エヴリン」演じるミシェル・ヨーはマレーシア出身の女優だ。
ねえ誰か、わたしのはなしを聞いてほしい。
「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(1994年)で、天才子役として一斉を風靡したキー・ホイ・クァンを、あなたは覚えているだろうか。
この映画で「おばさん」の夫役で、キー・ホイ・クァンは久しぶりに復帰している(これまで俳優業を離れ、助監督やアクション指導で映画界を支えてきたそうだ)。
「おばさん」と「おじさん」が、ともかく素敵だ!
「おばさん/エヴリン」はマルチバース(多元宇宙、平行宇宙)とつながり、今生の別の可能性を体験する。簡単に説明すると……、誰もが蒲団の上で見る夢みたいな映画だ。
「もしもあのとき、あの決断をしなければ、いまとは異なる人生を送っていただろう」という思いが下敷きとなった、夢でもある。
この映画を見るため、ねじり鉢巻でがんばった甲斐があった。
*「EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE」
第95回アカデミー賞
作品賞/監督賞/主演女優賞/助演女優賞/助演男優賞/脚本賞
オスカー史上初めて主要8部門のうちの6つを制する。
また、アジア人として主演女優賞は、史上初。
3月22日
買いもの、買いもの。
「こんなの買っちゃったよー」なんていうような照れくさくもだらしない買いものをしたい、と、ときどき思う。
仕事で東京に出るとき、古着屋、雑貨店、書店を覗いたり、スーパーマーケット(紀ノ国屋、明治屋、ザ・ガーデンなど)をめぐったりするようなこともあるけれど、最近凝っているのは埼玉産のものを扱う店での買いものだ。
きょうは、ローリエ168円、むかご200円、もち麦750円を買う。
3月26日
久しぶりにストーブを焚く。
このところ、昼間は20度という気温だったのが、きょうは10度まで下がったのだ。寒いのも、暖かいのも、うれしい。そうしてきょうは雨が降っている。
満開の桜は、身を縮めて、このまま咲きつづけてくれるだろうか。できれば、4月の、学校の入学式までお願い。
ストーブの上に鍋を置き、野菜室に残っていたにんじん、もやし、きのこ類を刻んで煮る。これを、春巻きにしようという企て。チーズをちょんとのせて、包む。
ローリエ。むかご。もち麦。
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