きゃべつ祭り
4月18日
庭に昨秋から育ててきたきゃべつ10株のさいごの1個。
昼、山のようにきゃべつのサラダをつくる。
焼きたけのこ、スナップエンドウと合わせ、すりごまでつくったドレッシングを添える。たけのこ、スナップエンドウもうちで採れた野菜たちだ。
大きな皿に玄米のご飯をよそい、ご飯のとなりにサラダを盛りつける。
焼いた甘塩鮭ひと切れ。
きゃべつと油揚げのおみおつけ。
高野豆腐、大根、しめじの煮もの。
キムチ。
夜は、残ったサラダに缶詰のツナをのせ、塩そばの具とする。
ラー油、塩、醤油少少。山椒を振って食べる。
4月19日
夜、ロールきゃべつをつくる。
茹でたきゃべつの葉で、ソーセージや、豚肉を包む。
ことしのはじめから、肉をどんと買って、小分けの袋入りにして冷凍するようにしている。豚肉100gずつ、手羽中半割り4本ずつ、ささみ2本ずつ、ひき肉200gずつというふうに……。
たいてい2人暮らしのごはんだから1袋で間に合うし、人数が増えたときには、2袋でも3袋でも解凍して使うことにしている。
ソーセージ4本入りの袋。
豚コマ肉100g入りの袋。
ベーコンコマ切れちょっぴり袋。
これを解凍して、茹でたきゃべつの葉で包んだのだ。これを水でもどした干瓢でしばる。ロールきゃべつのほかに、大根、玉ねぎを加えてスープに。
こうしてきゃべつ祭りの夜が、白ワインとともに更けてゆく。
4月19日
紅茶を淹れる。
え?
やけに美味しい紅茶がはいった。
こんなのをひとりで飲んじゃっていいのか、と思って、きょろきょろする。
紅茶、珈琲、日本茶を美味しく淹れることができて、好ましいおみおつけがつくれたら、もうそれでじゅうぶんだという気がするきょうこのごろだ。簡単なようで、お茶にもおみおつけにも、すぐに自分のだらしない一面があらわれる。たまに「やけに美味しい」ものが生まれると、自分が大人物になったような気がするよ。
4月20日
ひとと話していて、「大事なのは、タイミングとバランスよ」と云っている自分にぎょっとする。
口からするする出てきたふたつのことばは、ほんとうのところ、自分には縁がない。
子どものころ、すでに母や弟に「タイミングがわるい」と云われていたし、バランスのほうだって、なんだかいつも「おっとっと」と危なっかしいことがつづいているのがわたしだもの。
しかし、こんなふうにひとに云ったりしているところを見ると、あこがれていたのだな。タイミングよく、バランスをとって暮らすというのに。
タイミングを計れないせいでぐらつくも、なんとかその場で体勢を保ってバランスをとるというのじゃ、だめだろうか、と考えてみている。
4月21日
東京での仕事の帰り、晩ごはんに駅弁を買って帰ることを思いつく。うれしや駅弁。
こういうとき、夫には肉っぽいものを、自分には魚っぽいものを選ぶ。
牛すき焼き弁当1,300円。
銀だら幕之内1,450円。
4月23日
バンクーバーにいる三女栞から電話。
向こうは夜、こちらは昼だ。
わたしの昼がきょうだとすると、栞は昨日の夜を過ごしていることになる。
この春からあたらしい仕事をするようになり、その様子を聞かせてくれる。
「韓国人の社長から『栞さんは、竹島は日本と韓国とどちらの国の領土だと考えますか?』と訊かれた。それも、挨拶がわりという感じで訊かれるの」
「どう答えたの?」
「簡単には答えられませんと答えた」
麦がこんなに育ちました。
穂がピンとのびている、のびています!
池袋コミュニティ・カレッジで
山本ふみこ新刊刊行記念講演会が開催されます。
開催日: 5月20日(土)13:30〜15:00
講師:山本ふみこ+写真家・田邊美樹
田邊美樹さんは『あさってより先は、見ない』の
表紙や本のなかの写真を撮った方です。
受講申し込みは池袋コミュニティ・カレッジHPまで。
https://cul.7cn.co.jp/programs/program_998322.html?shishaId=1001
thebase「ふみ虫市場」で『あさってよりは先は、見ない』発売中!
著者サインご希望の方は通信欄に「サイン希望」とお書きください。
https://fumimushi.thebase.in/
〈公式HP〉
https://www.fumimushi.com/
〈公式ブログ〉
http://fumimushi.cocolog-nifty.com/fumimushi/
〈公式Instagram〉
https://instagram.com/y_fumimushi
最近のコメント