« 大雑把礼賛 | トップページ | 飽きないように工夫する »

2023年7月18日 (火)

本を好きなひとの顔

7月15
BOOK MARKET 2023」のはじまりはじまり。

 朝、キャリーケースに本をいっぱい詰める。
 筆記用具。紙類。水筒。釣り銭のための、紙幣と小銭。おっと、商いブースの台の上に敷く布を忘れるところだった。ゴロゴロゴロゴロ音をたててキャリーケースを引きずりながら、「いったいどんな2日間になるのだろう」と、考えるともなく考えている。
 隣りで、長女の梓(いや、このたびばかりは梓先輩)が、折りたたみ式カートに箱を積んで、ゴロゴロゴロゴロ。BOOK MARKET をはじめ、イベントに馴れている先輩は、涼しい顔だ。
 会場のある浅草駅では、キャリーケースを持ち上げ、長い階段を上がる。おもしろくなってきたぞ、と思う。

 会場に到着。広い広い……、もひとつ広い会場だ。
 からっぽのブースの前で、原田陽一さんがそびえている。185センチを越える長身、笑顔が目印。
「ナイスガイ」編集部との共同出店だと聞いていたが、スペースはいっぱい。ここに『晴れ男』をならべる。「昨日」生まれたばかりの原田陽一初めての、そうして「ふみ虫舎エッセイ講座」初めての書籍である。
 原田さんは10年間講座をひっぱってくれたお仲間であり、作品数もダントツの250作。月に2本エッセイを書いてきた計算になる。そのなかから61作品を選び収録した『晴れ男』を、編集担当の梓先輩はBOOK MARKETへの出品を早い段階から目標にしていた。
 そのために本づくりを急ピッチですすめなければならず、じつのところわたしは、本をBOOK MARKETに出品することに、どんな値打ちがあるのだろうと疑っていたのだった。けれども梓先輩は、わたしの疑い、ゆっくり取り組んだらどうかという素振りに、目もくれなかった。……その結果については、のちほど発表いたします。

 並べるのは『晴れ男』(原田陽一著)のほか、『ブダペスト日誌』(飯田信夫著)『プンニャラペン』(山本梓著)――いずれもふみ虫舎刊。

 10時開場。
 夢中で設営していて、目を上げると、おおお、なんという数のお客さま!
 原田さんは、わがブースの前を通るひとに向かって、「晴れ男なのに、雨が降る」と謎めいたことばを投げかけている。
 なんだ、そりゃ。
 しかし、それで立ちどまるひとがあるのですよ。
 にやっと笑って、原田さんの目を見上げるひとに「ははは、傷だらけの人生です」と微笑み返すのだ。ビジネスマンとして生きてきた男(ひと)の手腕も生かされているのかもしれないが、人間力だなあ……と感じ入る。
(これを鍛えないと、ものを書くことはできない。これも再確認)。

 17時閉店。
 その後清澄白河でもうひと仕事。
 わたしとしたら、思いの丈を伝えたい場面である。この夜はBOOK MARKET2023にてまとった魂の衣、カナダのビール、バーン オウル(フルーティーな白ワインみたいなビール)とカツオだしで煮こんだトリッパ、ケールのサラダがわたしを応援してくれた。


7月16
 BOOK MARKET2023での2日間は、異空間で起きた物語だったのではないかな。ふり返ってみても、ほんとうのこととは思えないあれやこれや。

「ふみ虫舎エッセイ講座」のお仲間が、たくさん駆けつけてくれた。
 ありがとう、ありがとうございます。

 熊谷の家の工事の監督のコイドサンが夫人とともに来場。
 ありがとう、ありがとうございます。

 古くからの友だち、あたらしい友だち、読者の皆さんも。
 ありがとう、ありがとうございます。

『晴れ男』のブックデザイン(編集も助けていただいた)を担当した柴田裕介さんもきてくださった。
 ありがとう、ありがとうございます。

 全力でたのしみました。

・読者を思いながら、ものを書く。
・書きつづける。
・作品を発表する(本づくりもここに含まれる)

 ここまではわたしも一所けん命取り組んできたつもりだ。

・自著を読者に渡す(買ってもらう)。

 これは、本にいのちを吹きこむ作業なのだなあ。
 書いて、作品がたまっても、それだけでは本は生まれない。
 編集者。挿絵や写真、ブックデザインの担い手。制作・印刷部門。そして……忘れてならないのが、読者に向かっての架橋だと、わたしはあらためておしえられた。

 BOOK MARKET202の会場で、無数の「本を好きなひとの目」を見た。
 それだけで、わたしは……。

0feb19e2399eaeb65098d09c30da2b734c8443b1
『晴れ男』、どうぞ、お手にとって読んでくださいまし。
thebase「ふみ虫市場」にて、7月19日に販売を開始します。
まっすぐに生きるひとは、ぶつかりやすく、傷つきやすいけれど、
ぶつかることで魅力を増してゆくのです。
大事なことにぶつかり損なうこともないんだなあ……。

BOOK MARKET2023につきましては、
「うんたったラジオ」でもおはなししたいと思います。
おたのしみに!


464567312570384710
うんたったラジオ Vol.22

お便りが来ました。汗疹。
BOOKMARKET2023。「晴れ男なのに、雨が降る……」。
ナイスガイ編集部と気持ちをそろえたい、など。

▼ 『晴れ男』発売開始!
https://fumimushi.thebase.in/ 
▼気になって仕方がないナイスガイ編集部
https://niceguy.theshop.jp 
▽お便りもお待ちしてます!
https://forms.gle/tRfXEDg8NtUXq7e3A
▼anchor
https://anchor.fm/untatta-radio/episodes/22-e272r8v
▼Spotify
https://open.spotify.com/episode/4rPWlpIxfeGoqCOtfjozLg?si=hnnruoypRSqDWgav17oDNA
▼Appleポッドキャスト
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/%E3%81%86%E3%82%93%E3%81%9F%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA/id1666439319

Photo_20230502091101
山本ふみこ新刊『あさってより先は、見ない。』
thebese「ふみ虫市場」にて発売中!
ご希望の方には著者がサインをいたします。
https://fumimushi.thebase.in/

〈公式HP〉
https://www.fumimushi.com/
〈公式ブログ〉
http://fumimushi.cocolog-nifty.com/fumimushi/
〈公式Instagram〉
https://instagram.com/y_fumimushi
 

|

「日記」カテゴリの記事

コメント

ふみこ先生、みなさま

お変わりありませんか?
この暑さは、猛暑、大暑、炎暑、酷暑、極暑?
40度近い暑さとなるこれからは、新しい、さらに上の「暑さ」の季語が生まれるかもしれませんね。
足のためになるべくエアコンは使いたくないのですが、この暑さにはかないません!
ただ足元は、靴下2枚、レッグウォーマー、膝掛けと真冬仕様です!
エアコンの部屋を出ればこの暑さ、もう足の温度センサーは乱れっぱなしで、「暑い」「痛い」ばかり言っています。

キュウリも盛りを過ぎたようですが、まだまだ豊作です。
朝食に今日も出すとついに夫が「今日はいいです。おかあちゃん食べんさい」と言われてしまいました。
残りにお塩をちょっとふりかけて器に入れ冷やして、用事を済ませて食べるとおいしいこと。

ブックマーケット、ご盛況おめでとうございます。
最強の雨女としては、原田陽一さまの「晴れ男」は、読まないわけにはいきませんね。
楽しみにしています。
本好きの人たちが集まっているブックマーケット、みんなでお話が弾みそうですね。
こう言う時はちょっとだけ「都会」がうらやましいかな?

秋田の大雨のニュースを見ればハチミツさまのことを思ったり、ユリの木の花子さまの結婚式場の方のすてきな思いに触れ感動したり、ブックマーケットに行かれた広場のみなさまのことを思ったり、遠くの地で思いを馳せることができる日々に感謝です。

ふみこ先生
どうぞお疲れ出されませんように。
みなさま
がんばりすきず、お体大切に今週もお過ごしくださいね。

投稿: 岡山のこんちゃん | 2023年7月18日 (火) 17時42分

ふみこさま

おはようございます。

ブックマーケット&お話し会&もう一仕事お疲れ様でした~。すごいですね~。生き生きとした会場の様子にうれしくなりました。

こちらもアンサンブル新しいメンバーも加わるのでちょっとドキドキしてましたが楽しい時間となりました。
たくさんの人が集まって生まれるあたたかさと勢いのようなものっていいですよね。
若い男の子達が加わると迷うことなく音にたわむれ
たどり着いたのはどんな感じだったけ~とまだその余韻の中にいます。次の日は大学時代の仲間達と40年くらい前の旅の話になったのですが。。みな微妙に記憶がことなりアルバムを見ても??九州一周の謎の旅の余韻も
いいものでした~。
うかがえなくて残念でしたがうんたったラジオたのしみにしてますね~。ではふみこさんもみなさんもいい一日おすごしくださいね。

投稿: 真砂 | 2023年7月19日 (水) 06時42分

ふんちゃん皆様こんにちは。

イベント先輩の支えもあり
無事に終わってよかったです。

梓さんの旅などに対する準備の描写は
度々エッセイに出ますね。

いつもキッパリしていて気持ちがいいです。

さて、地元の書店で
ミシマ社フェアをやっており
ふんちゃんの著書も並んでおりましたよ。

帯がまた
ケンカしたり〜なんて人間らしい文章もあり
励まされました。

いつもありがとうございます

投稿: たまこ | 2023年7月19日 (水) 10時17分

ふみさま、みなさまこんにちは~~

少しお久しぶりの広場登場になりました。

何と、今更ながらのコロナとの戦いをしておりました。

次女さんのお引越しで知力と体力と気力すべて使い果たしてしまったせいもあってか、あっという間にシュルルルルと熱で動けなくなり、以降5日間娘の部屋に隔離させてもらい、ひたすら寝ておりました。頭痛と発熱とちょっとの咳との戦い・・・しんどかった。


ブックマーケットもね、絶対お休みのだんなさんと伺う予定でおりました・・


ああ涙涙涙・・・・(ノД`)・゜・。


でも仕方ない。またきっとチャンスはめぐってきますね。それたのしみにたのしみしております。

おかげさまで2週間ほぼいえしごと、自分のお仕事、おさぼりさせていただきましたので、パワーは充電完了しております。

世間はあっというまに夏休みなのですね・・・。家の前を短縮授業になったお子さん達が楽しそうに通り過ぎていきます。

暑さも今年はのっけから全開!!

いいね。負けないぞ~~→いや、負けちゃったから寝ていたわけで(;^_^A

ちょこっと世間からおいてけぼりをくってしまったような気になっておりますがうんたったラジオを聴いたり、本を読ませていただいたりで、たったか追いつこうと思いま~~す!すこ~~~しダイエットもできたので(またすぐリバウンドでしょうが)スタスタ小走りできそうです!

みなさまもどうぞご自愛くださいませ

投稿: おきょうさん | 2023年7月19日 (水) 14時54分

岡山のこんちゃん さん

古い古い家は、木陰のような具合です。
土間にはクーラーもありませんが、
そこで仕事も、ごはん作りもし、
食べたり飲んだりしています。

暑くてたまらない日は、10日ばかりのこと。
8月に入り、お盆が近づくころには、
秋風が立ちます。

それまで夏を楽しもうと思います。

投稿: ふみ虫。 | 2023年7月22日 (土) 15時12分

真砂 さん

あたらしいメンバーとともに、
あたらしい音の世界がひろがりますね。

ヤッホー。

投稿: ふみ虫。 | 2023年7月22日 (土) 15時15分

ふみこさま

ブックマーケット 伺えず残念でした。
今日、私はお世話になっているカフェあんどんさんのイベントで読み聞かせをさせてもらってきました。
午前の部では、小学1年生くらいの女の子がひとり、おかあさんといっしょにほっとぶっくの絵本や私の童話を聞いてくれました。いっしょに読み聞かせをしてくれた朗読をしている友達が、原稿用紙10枚くらいの長いお話を素敵に読んでくれて、女の子もときどき笑ったりしながら、ずっと聞いてくれました。本の好きな子なんだなぁと思いました。おかあさんもにこにこしながら聞いてくださって素敵な親子さんでした。大勢の人が来られるということはなかったけれど、とってもうれしい1日でした。はるくんもさっちゃんも聞いてくれたしね。

投稿: こぐま | 2023年7月22日 (土) 21時52分

たまこ さん

夏が深まってゆきますね。

ああ、どんな夏になるだろう……。
たのしい夏をね、たまこさん。

投稿: ふみ虫。 | 2023年7月24日 (月) 10時15分

おきょうさん さん

そうでしたか。

お辛かったですか。
休養がとれたという面が
あったならうれしいけれど。

ね、 おきょうさんさん、
「おいてけぼり」というのには、いいこともあるのでは?
世間からおくれをとりたいという、
むずむずするような思いが、わたしにはあります。

ゆっくりね、 おきょうさん さん。
まだもう少し、ゆっくりね。

投稿: ふみ虫。 | 2023年7月24日 (月) 10時26分

こぐま さん

まあ、なんて素敵な時間。

大勢なんてのは、二の次です。
大切な誰かさんに、静かに
伝わることが何より大事ですもの。

おめでとうございます。

うらやましいこと!

投稿: ふみ虫。 | 2023年7月24日 (月) 10時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)