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2024年1月の投稿

2024年1月30日 (火)

Dear ゴジラ

1月24
 映画「ゴジラ−1.0」を観る。

 1954年の第1作から数えて30作目のゴジラ作品である。
 これまでの29作品のうち27作品観ているわたしは、ゴジラ好きといってもいいのではないだろうかな、と自らを評価している。
 映画館で観ることのかなわなかった作品が少なくはなく、それはレンタルビデオ店で借りたりして追いかけたのだ。

 近くに、わたしよりも先に「ゴジラ」を追いかけはじめた先輩があり、その影響が大きい。先輩は、山本梢(二女)である。
 先輩小学生時代に「クリスマスが近づいてきたけど、サンタクロースに何をリクエストしましょうか?」と訊いたところ、「ゴジラのフィギュアがほしいけど、いいかな」という答えがかえってきた。
 このころから、梢先輩にひっついて、ゴジラを追いかけるようになった。

 で、「ゴジラ−1.0」。
 ゴジラ マイナス ワン と読む。映画館の暗闇に梢先輩、代島後輩(夫)とともに混ざりこみ、わたしは……、じわじわとゴジラと一体化してゆく。映像を観るとき、本を読むとき、どの登場人物にもっとも感情移入するかというのは、ひとつの見方だと思っている。
「ゴジラ」の場合の自分を考えるとすると、それはゴジラである。
 ゴジラが海から上がり、上陸するとき、思わずぶるぶるっと身を震わせる。
 放射熱線を吐く場面では、気がつくと口に手をやっている。
 ゴジラという存在の宿命的前提である哀しみに、惹きつけられているのだと思う。

 暴れたいわけではない。
 が、暴れずにはいられないのだ。

「ゴジラ−1.0」ゴジラスリーズのなかで、もっとも好きな映画となった。
 もうひとつ書いておきたいのは造形について、だ。常常「平成のゴジラがもっともうつくしい」と評する梢先輩をして、「『ゴジラ−1.0』のゴジラは、よきかな。ちょっとアメリカの影響を受けてはいるけれども」と云わしめてる(自分が褒められたような気分になる)。

 この映画を観ていて、第二次世界大戦、敗戦が日本人のその後の歴史に大きくかかわっていることを、突きつけられた。この実感が、ゴジラの放射熱線なみの激しさで、わたしのなかにひろがったのだ。
 たとえば革命や、学生運動がどうして起こったのかを考えるとき、なんとかしてひとの持つエネルギーの行き先として論じたくなるわたしであったが、それだけではないことがわかった。
 戦争中に生まれた、「たいせい」(どの漢字で書くべきか。体制だろうか)への反感と憤り、正義感をこの映画のなかで、あらためてたしかめるかたちだった。

「ゴジラ−1.0」にはモノクロ版もあるそうで、それもなんとかして観ようと思う。


1月29
 昨夕、夫が餅米を水につけ、餅つきの準備をしていた。
 本日午後、餅つき機「もちろん」を出してきて餅つき。
 見ていると、その様子は何かの実験のようだ。
 昨年暮れの餅つきのとき、量だけはどっさりついたのだが、なんとなくあわてていたのが気がかりだったらしい。

 昨年あわててついた餅も、まだ冷凍庫にたくさん納まっているんだけどな、でも、いい。またたくさん餅を食べよう。
 そうだ、この餅はバンクーバーで暮らす娘のところへも送ってやろう。

 雑煮風の食べ方、磯辺餅が好みだが……、子ども時代、器にとった砂糖じょうゆをちょんちょんとつけながら食べるのも好きなのだ。

2024
餅。
夫はどうしても
もう一度つきたかったのだな。
その気持ち、わかります。

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2024年1月23日 (火)

broccoli

1月16
 久しぶりにたっぷり眠った。
 気がつくとわたしは、「ああ、眠たい」と思ったりつぶやいたりする。
 眠っているのに「眠い」とは、思うにしたってつぶやくにしたって、どうかしている。どうかしている自分をうつつに嗤いながら、また眠った。
 
 目覚めたのは正午だった。
 午前8時に布団にくるまって、4時間眠っていたことになる。
「ああ、眠たい」と思いながら眠っていたことがまざまざとよみがえって、これは子どもの頃勉強していて「わからないなあ」と唸っていたあれに似ているかなと考える。
 全然似ていないかもしれないが、まあいい。

 算数につまずいて居残りをして(補習というのだろう)、「つるかめ算」の手順をおそわったりするとき、自分のために時間を使っているせんせいへの申しわけなさから、まだすっきりと解決していないのにもかかわらず、「わかりました!」なんて叫ぶような子どもだった。
 解決をしないままである事実は、つぎの試験の結果にあらわれる。そのほうがよほどせんせいを困らせるわけだった。
 そんな具合に、あちらこちら、いろいろ、種種、とりどりにずれているのだが、もしかしたらこの〈ずれ〉こそ、わたしの強みであるかもしれない。そんなことを考えるようになったのは……、忘れました。
 そも、何からずれているのかも……、わかりません。


122
「アナタ、指定野菜になったんだってね。おめでとう」
 スーパーマーケットの野菜売り場でブロッコリをみつけて声をかける。
 ブロッコリをつくるお百姓にとって「おめでとう」だといいな、と思う。
「ね、英語でブロッコリって書くと、とっても可愛いの。知ってる?」
「……」
broccoli
「……」
14種類ある指定野菜のなかでは、きゃべつとねぎが、とくに好き」
 ときどきわたしは、云わなくていいことを云う。
 broccoliを連れ帰る。

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\うんたったラジオ33/
うんたったラジオ存亡の危機⁉︎ 救世主・ジョンさんの話。
今年は聞き役(カットイン込み)になるというふみこ。
あずさが友人とポッドキャスト新番組はじめました
「炊き込みご飯わくわく舎」を聴いたふみこのわくわく。
2024年もおつきあいくださいませ。


◆“うんたった存亡の危機”の一部始終はあずさのブログから
https://note.com/jamamotocapisa/n/n160bb79aca97
◆新番組「炊き込みご飯わくわく舎」もぜひ!
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2024年1月16日 (火)

謎の多いwatashi

1月9
 ことし元旦に起きた能登半島地震から10日近く過ぎた。
 新聞、テレビのニュース、情報番組で被災地の様子を見ている。心配で心配でたまらない。

 ああ、どうかこの上被災地に雪や雨は勘弁してください。
 こうしていま食べている、この温かいおみおつけを届けられたらいいのに。
 子どもたちに紙芝居をしたり、絵本を読んだりしたいなあ。

 そんなことを唱えながら、日常を生きている。
 屋根のある自分の家で過ごしているだけでありがたいのだと、思いながら。
 能登半島のあたりには友だちが少なくない。被災の度合いの大きかった珠洲市に暮らす料理人の友人については、長女梓がすぐ連絡をとって知らせてくれた。本人も家族も皆、無事だった。自分の店の蔵のワインの瓶が割れたり、食器類道具類が壊れたりしているなか、地震の翌日小学校の校庭で「炊きだし」をしたという。

 ほかにも、様子を聞きたい、無事を確かめたい友人があった。
 しかし、こういうとき、わたしはもじもじするのだ。何度かLINEで連絡しようとしても、手が止まる。
 安否の確認のむずかしさが、降ってくる。
 それは頭の上に積もり、肩を濡らすが、そのままわたしは日を過ごしている。友が被災していたとして、問い合わせへの返信の煩雑さは考えなくてもいいだろうか、そも無事でなかったらどうすればいいのか、と考えながら揺れに揺れる。

 そこへまた指令。
 卒業した学校の同窓会からのもので、同級生の安否を確かめてほしいという内容だった。クラスの委員をしているわたしへの連絡だったが……、ここでまた、わたしは激しくもじもじする。
 調べてみると、能登地区に暮らす同級生は3人。卒業以来40年間会うこともなく、話すこともない3人に、わたしはどう云って安否を問えばいいのだろうか。


1月13
 案じていた福井県の友から、LINEがある。
 県内には道路に亀裂が入った地域もあるし、怖い思いをしたが家族に被害はかった。ああ、よかった。

「災害時の行動や持ち物を見直すきっかけにもなりました。今は家族で、次に警報が出たらどうするか……など話し合っています」

 一度連絡経路が開通すると、もじもじ婆は豹変、「学校はどう?」「高校受験をひかえる息子さんの様子は?」「運送状況は通常ですか?」と立てつづけに質問。自分でそんな自分を持て余す。


1月14
 自由学園の同窓会からも連絡があり、わたしの同級生が電話とは別の方法で、安否を問い合わせてくれたそうだ。皆無事だった。

 この数日間の「もじもじ」は解決したが、わたしのなかに、自分自身のわけのわからなさが渦巻いている。
 なんと謎の多いwatashiだろう。

 わたしの「もじもじ」を、夫と娘たちはよく知っているし、わかってもくれるだろう。
 しかし、おそらくこの体質には、課題も少なからず含まれている。

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庭に、水仙が咲いています。
水仙は、祈るような佇まいですね。

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2024年1月 9日 (火)

祈ることについて

1月1日
 ふと思いだした風景がある。

 それは晴れわたった空中にぴんと張った綱の上を歩くことをわたしたちに教え、そしてわたしたちは、嵐のなかで1本の揺れ動く綱に両足で立ったまま取り残されたのであった。               (W・B・イェイツ「悲劇的な世代」より)

 このことばを紹介するにはイギリスを代表する作家ウォルター・ペイター(183994)について、ペイターの作品『エピクロスの徒マリウス』について書く必要がある。
 が、それはひとまず横にのけて、『エピクロスの徒マリウス』をさして、詩人WB・イェイツがつぶやくように記した上記のセンテンスを見ていただきたい。
 嵐のなか1本の綱の上にとり残される風景を感じていただきたい。

 2023年暮れから、2024年はじまりにかけて、ぎりぎりの状態のなかで、やっとのことで成り立っていた日日を、なんとなくたのしんでいる自分を、じっと観察していたのである。

 宝登山(ほどさん)の頂上(497,1m)で、わたしは能登半島の地震を知った。


1月2日
 自由学園の同級生のseoと、麻里と夫君のジャックさんがきてくれる。
 麻里夫妻はフランスのリヨンに住んでいて、明日には帰るという。
 それで鰻の蒲焼の折詰を用意し、供することにしたのだった。 

 I would like you to eat .

 そうしたら、その場にいた誰よりも箸をうまく使って、鰻をお腹に納めたのがジャックさんだったのだ。この食卓の風景を、わたしはきっと忘れない。


1月7日
 年の瀬についた(ついたのは、20数年間この家で使いつづけてきたもちつき機「もちろん」である)餅を水に浸ける。母が伝えた餅の保存法だ。
 水餅は、フライパンにごま油を薄くひいて熱し、そこで焼くと香ばしく仕上がる。

 餅を食べながらも、能登半島地震のことを考えている。
 祈っている。
 祈りが魔法のように、問題解決に向けて走りだすことはないけれど、祈りは静かに発動することを、わたしは日常生活のなかで、知った。

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 田んぼの麦。
「麦踏みしなきゃ」と夫が騒いでいます。

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2024年1月 2日 (火)

「なんとかなる」

 2024年がはじまりました。
 元旦に能登半島を中心に、地震が起きて、びっくりさせられています。
 皆さん、ご無事でしょうか。

 2023年から2024年への「年越し」の深夜からいろいろなことがあり、「あ、◯◯忘れた」とか、「□□ね、やります、やりますよ!」とかね、小さく叫んだりしています。ええ、わたしは相変わらずうっかりとしくじりの連続です。

「なんとかなる」
 と、11日だけで8回はつぶやいています。

 とつぜんの地震に苦しめられている皆さんや、いまのいま苦境にあるあなたさまに向かって「なんとかなりますよ」と声をかけるのは、ふさわしくないかもしれません。
 だけど、だけど、「どうしてこんな目に遭うのだろう」とつぶやきたくなるのをこらえて、やせ我慢でも「なんとかなる、なんとかなる」と唱えたい。「なんとかなる」とやると、事態は光に向かって動きだすのじゃないかなあと、わたしは考えています。

 2024年も、どうかよろしくお願い申し上げます。
 1年間仲よくやってゆきましょう。

 山本ふみこ

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\うんたったラジオ32/
熊谷の縁側にて。ドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」観終わりました。
GUNZEはすごいんだけどさ。ふみこの仕事道具への工夫。
ちっちゃな不幸のおかげで。佳き2024年にしましょうね、など。


◆ドラマ「うりあ先生の赤い糸」はNetflixでやってました
https://www.netflix.com/search?q=ゆりあ&jbv=81728113
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