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2026年3月24日 (火)

トンネルを抜けて、眠りに眠る

3月17日
 必死の日。
 昨年の6月ごろから立てこんでいた仕事が、とうとうきょうでおさまる。段取りのわるさ、ところどころの怠けもあったため、ずいぶん長いことトンネルのなかにいた。
 きょうでこのトンネルを抜けられるのか。
 いや、そんな思い方はしないでおこう。
「抜ける」「抜けた」と云ってしまおう。
 そうでないと、抜け損なってしまいそうだ。


3月18
 朝方、トンネルを抜ける。

 ちょっと無理をしたな、と思う。
 自分が無理をして解決するなら、それでいい、と思ってきた。それに、ほんとうのところ、「無理しない」ってどういうことなのか、わたしにはわかっていない。

 これからは、ゆったりゆこうっと。

 午後、東京で「ふみ虫舎エッセイ講座」の公開教室。
 皆さんの顔を見ると、ほっとする。
 きょうは、そのなかのひとり・アヤノさんが「ディスレクシア」のおはなしを聞かせてくれる。「ディスレクシア」とは、ごく縮めて云うと、読み書きに困難のある症状(障害とは書きたくない)の呼び名である。
 アヤノさんのご長女が「ディスレクシア」であることから、そうしてその実態を認識するまでに時間がかかったため、いまや「ディスレクシア」の理解をひろめること、とくに「ディスレクシア」の子どもたちが生きやすい環境をつくる活動をつづけているNPOで仕事をするまでになっている。
 話を聞けば聞くほど、学校に行きにくい子どもが抱える悩みのなかに、「ディスレクシア」のような、自分自身にも、まわりにも「それがなんであるかわからない」状態が、理由として存在するのではないか、と思えてくる。
 読み書きに困難がありはする一方、能力の高さを持つひとも少なく、そうなると、その貴重な能力が生かされないままになることもありはしないか。
「ディスレクシア」という名前を知るだけで、ずいぶん気が楽になるにちがいないのに。
 落語家柳家花緑の、自らが「ディスレクシア」であることを40歳になってから知ったという新聞記事を読んだことがある。せめて小学校時代に「ディスレクシア」の知識の一部でも知ることができたなら、「それがなんであるかわからない」まま過ごすことはなかっただろう。
 柳家花緑を、以来、ますます注目するようになっている。

 きょうもまた、おしえられてばかりの講座の日となったな。


319
 18日、二女梢の家に泊めてもらい、朝からふたりで神社巡りに出る。
 昼は麻辣湯(マーラータン)を食べる。自分で麺、スープ、具材、辛さを選んで調理してもらうのだ。
 わたしが選んでつくってもらった麻辣湯、1,670円也。
 また、食べたい。

 本日巡った神社は、愛宕神社(虎ノ門駅/神谷町駅ほか)、日枝神社(国会議事堂駅ほか)、神田明神(御茶ノ水駅/末広町駅ほか)。
 20,000歩ほど、歩く。


322
 202122日と、眠りに眠る。

Photo_20260324120301
あたらしい本ができました。
アンソロジーです。
内田彩仍
松浦弥太郎
ウー・ウェン
高橋みどり
引田かおり
広瀬裕子
石村由起子
石黒智子
山本ふみこ
一田憲子
(掲載順)
10人の書き手のひとりに、加えていただきました。
(夜のはなしを書いている山本ふみこ。天邪鬼)。

PHP研究所/定価:1980円(税込)

〈公式HP〉
https://www.fumimushi.com/
〈公式ブログ〉
http://fumimushi.cocolog-nifty.com/fumimushi/
〈公式Instagram〉

https://instagram.com/y_fumimushi  

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「日記」カテゴリの記事

コメント

ふみこ先生 みなさま

こんにちは。
トンネルを抜けられ ぐっすり眠られよかった、よかった。
もうしばらくは春を楽しみながらのんびりしてください。

高知道行きは22あるトンネルを抜けて行ってきました。
それでも30分もあれば四国山地を抜けます。
下の道を通っていた頃を思えばあっという間です。
高知平野は、早くも代掻きと田植えの風景でしたが桜の開花
宣言はちょっとフライング気味でした。
高知城、五台山と桜の名所を車で回ってくれましたがまだ固い
つぼみのままでした。
でも私たちはもう温泉が一番。お湯に浸かりながら元気で素朴
なみなさんの土佐弁にホッコリしました。
半年ぶりの孫二人はすっかりわたしの背を追い越していました。
わたしもツユ子さんのような「かわいいばあば」になりたいな
とあらためて思いました。

ディスレクシアという言葉は、初めて知りました。
以前「ギフテッド」についての番組をみていて少しそのような
ことも取り扱っておられました。
「どうして、どうして」と悩みながら向き合わなければならな
かったことが少しづつ解明されてその人らしい居場所が得られ
るような時代に少しづつなっているように「ギフテッド」の番
組を見て思いました。

せんせい みなさま
今週は雨の日もありそうですがひと雨ごとに春らしくなると
信じて過ごしましょう。
そして一日も早く彼の地の戦争が終結することを願いましょう。

投稿: 岡山のこんちゃん | 2026年3月24日 (火) 17時04分


ふんちゃん皆様こんにちは。

ディスレクシア。とまでは行かないけれど私も英語の障害があるんだろうなー、と薄々思っています。
ふんちゃんも過去のエッセイで子供時代の自分はアルファベットのつく名前のものでは?と書いていましたよね?

それもを見てほっとしたのを覚えています。


それを周りは有り得ない、なんでそうなのるの?と言うけれど。実際そう思うのも仕方ないと思いますが。本人が1番なんでそうなるの、です。

少し前までは私なんて生きてるだけで迷惑、傷つけられてもしょうがない人間と思ってました。

でもそんな人間は誰もいない、と自分を励ます習慣ができたことが嬉しい救いでした

投稿: たまこ | 2026年3月24日 (火) 18時44分

こんばんは。

麻辣湯、いいですね!
自分の好きなもの入れられるところがすごくいい!
わたしも挑戦したいです。

眠る日、とてもいいですね。
ゆっくり休む日、大事ですね!

早速、本注文させていただきました。
届くの楽しみです。
ことば飯のように大切に大切に読ませていただきます。

投稿: 聖美 | 2026年3月24日 (火) 21時59分

ふみこさま

おはようございます。

昨年6月からのたてこんだお仕事のトンネル脱出お疲れ様でした~~。ゆっくり眠れてよかったです。

桜咲き始めましたね。
桜さんも眠りからさめて私たちにたくさんのパワーを
与えてくれますね。登戸あたりの用水の桜並木のところは
地面よりさがったところに歩ける所があるので水の流れを聞きながら桜のトンネルをくぐれるので行ってみました。
ここはかなり咲いていていい感じでした~~。

ふみこさんも眠りからさめてまたひらめいて
いろいろ活動されるのでしょうか?

早起き大好きの本のなかのふみこさんの夜のお話し
どんなお話なんでしょう。。そういえばエルガーさんの曲にも「夜の歌」と「朝の歌」とあるのですがこのおちつかない
年度末などには夜の歌のすべてこれでよかったんだよ~みたいにあたたかく心を包んでくれるメロディーを聴くとほっとします。ではふみこさんみなさんもいいいちにちおすごしくださいね。

投稿: 真砂 | 2026年3月25日 (水) 07時22分

岡山のこんちゃん さま

こんちゃん、わたし、ことしもなんとか高知に行きたいです。
行きたいところはたくさんあるのですが、
高知県は、わたしをのびのびさせてくれます。

それから、こんちゃん、
「ディスレクシア」のようなこと(infomation)を、
覚えていて、だいじなときに撒き散らしてください。
「撒き散らす」は、ふさわしくない表現かもしれないけれど、
花咲か爺さん=これもふさわしくないかもしれませんが、
そんな感じで、こんちゃんのようなひとが、
撒いてくださると……。

投稿: ふみ虫。 | 2026年3月25日 (水) 21時31分

たまこ さん

ええ、ええ、そうです、そうです。
わたしは、新種のアルファベット系です。
(けれど、けれどね、多くのひとが、発見されていないだけで、
たいていアルファベット系統だと思われます)。

たまこさんにだって、もしかしたら……、
そんな「一部分」があるかもしれませんけれども、
それにしたって、ほとんどとても「優秀」です。
わたしには、わかります。

それに「愛情深い」。

「一部分」にしたって、
それを「ユニーク」と置き換えることもできます。

以上。


投稿: ふみ虫。 | 2026年3月25日 (水) 21時43分

聖美 さん

あ、「麻辣湯」(または麻辣担)を
食べたくなりました。
なんだかね、
こころを満たしてくれるのです。
 
自分は食べることをこんなにたのしんでいて、
国境について自然な理解をもっていて
(そんなもの、結局なくなりゃいいのに、と、思うことは
よくあるのですが)、
たいていのものを美味しく食べることができる。
……と思ったりして。

本のこと、ありがとうございます。
とてもうれしいです。

投稿: ふみ虫。 | 2026年3月25日 (水) 21時59分

真砂 さん

そうですね、
いまのわたしには、
夜と朝の区別がつかない……、
そんな感じです。

桜のこと、すっかり忘れていました。
東京都内を20,000歩あるいた日は、
開花宣言の日だったのです。

まだかたい蕾が、わたしには、
輝いて見えました。

もう咲いているかな。

投稿: ふみ虫。 | 2026年3月25日 (水) 22時02分

きのうの冷たい雨が嘘のような快晴です。
もうそろそろこちらも花々が競って咲きそろうことでしょう。

わたしにとって春はすこし切ない季節、仕事終わりに「きょうも1日終わった〜」と、雨の中の帰路で、同じあしたを迎えられることが当たり前でないこの世界のことを思いながら、そんな瞬間も大切に感じつつ、のきのうでした。

きょうも1日をちゃんと味わいつくしたいです。

トンネルを抜けた景色はどんなふうですか?

投稿: こんぺいとう | 2026年3月26日 (木) 10時18分

こんぺいとう さん

春は、切なさを超えて、わたしには
厳しい季節。
いろいろ突きつけられる感じです。

しかし、反省するばかりでなく、
前向きに! と自らに云い聞かせています。

いま。
うっかりあたらしいトンネルに入りこまぬよう、
できるだけ呑気に、と思って……。

こんぺいとうさん、佳い日日を。

投稿: ふみ虫。 | 2026年3月26日 (木) 12時26分

ふんちゃん

 いいな、いいな
 ふんちゃんは、トンネルを抜けたんだな……
 と、
 うらやましがっていたりしましたが、
 なによりも、ふんちゃんが眠りに眠れたと知って、
 とてもうれしく思っていました。
 仕事しながら、でも大事な家族のイベントもあれこれあり……、
 たのしくも忙しい時間をお過ごしだろうなぁ……と勝手に案じておりました(ヘルペスもすっかり治ったかなぁ……)。
 わたしは、まだトンネルの中にいます。
 でも……、昨年よりは、先に出口の光を感じられているような……、 
 出口が見えてきたからこその苦しみもあるような……、
 複雑なきもちで過ごしています。

 「ディスレクシア」ということばをここで目にするとは、
 まったく思っていなかったのでびっくりしていました。
 夫も職種は違えど、わたしと同じような仕事をしていて、
 学生時代は、ディスレクシアを専門にしていました。
 今も、考え続けているもののひとつだと思います。
 わたしも、仕事で、ディスレクシアを抱えるお子さんに出会いました。
 いずれの方もご家族も、誰にもわかってもらえない苦しさを抱えていて、
 なにがどうなっているのか、
 どういったサポートがあれば、よりきもちよく暮らしていけるのか……、
 一緒に考えることをしていました。
 今は、学校でもICTとかいってタブレットを使ったりすることが普通になってきているのと、
 アヤノさんのような活動をされている方のおかげで、
 認知度も少しずつ上がってきて、
 少しずつ少しずつサポートもしやすくなってきていますが、
 当時は、本当に理解も、サポート体制もない状況で、 
 みなさん本当に苦労されていました。
 発達特性のある人たちもそうですが、
 わかってもらえる、わかろうしてくれる、
 そういう環境にいることが、どれだけ大切かと、
 いつもいつも、身に染みて感じています。
 だからこそ、アヤノさんのことをとってもとっても応援しています!!
 (トム・クルーズもディスレクシアで台本は読めないって聞きました。
  でもあんなに活躍できる!みんなこうあるべきですよね。
  やりたいことを思いっきりできるような環境に……)

 わたしが、今、入り込んでいるトンネルは、
 アヤノさんと同じような作業をしているのかもしれない……と、
 思いました。
 トンネルに入り込んで、
 〝あれ?わたし、なんでこんなことしたかったんだっけ?〟と、
 思うきもちが時々わいてきたりもしていたので、
 知ってもらいたい、わかってもらいたい、
 そのために自分にできることをしよう!
 そんな思いからの出発だったのだな……と、
 アヤノさんのお話を教えていただきて再確認できた気がしたのです。
 手段は違うけれど、あの時の、あの大変な出来事を記録したかったのと、
 知ってもらいたかった……のだな……。

 またがんばろうと思います。
 子どもたちの入学準備をしながら……。
 とても暖かいと感じる日が増えてきて、
 夜明けも早くなってきました。
 ふんちゃん、みなさまも、どうぞお元気でいてください。
 はるくんの卒業も、おきょうさん さんのお誕生日も、
 聖美さんのお子さんの旅立ちも、みんなみんなおめでとう!!ですね。
 ステキ❤️

 
 
 

投稿: 空色めがね | 2026年3月26日 (木) 15時58分

ふみこさま。みなさま。
あ、チューリップか咲いている。
かわいい!
あ、桜か咲きはじめている。
春が来た。
春だよ
いつになく、切なく、私にしては珍しく
泣けてくる春を過ごしてます。
王子のこと、93歳の母への毎日の訪問、
大変だとも思うことなく、守らなければと
一心に思いながら向き合ってきました。
何があっても力をくれた、
いつも、明るくほがらかに私を励ましてくれていた、従兄が突然、倒れて橋を渡って行きそう。
泣けてきて、泣けてきて
涙が流れてきたとき、あー、泣くことをせず
こらえて向き合ってきたことで私には涙が
なくなっているのではないかと思って
いたから、涙、泣けていると思ったんです

泣けるだけ、泣いていよう!
今、気持にも体にもなんだか、力が入らなく
トンネルはいつか抜けるだろう
眠りに眠る時間を自分に贈りたい。
やっと、この場に来れました。
今までにない、意味深い春を迎えてます。

みなさま。桜が咲きましたね。
今日も1日、無事に。無事に。

投稿: ユリの木の花子 | 2026年3月27日 (金) 11時33分

空色めがね さん

そうでしたか。

アヤノさんが「ディスレクシア」のはなしを、
初めてしてくれたのが、およそ10年前。
もっと早く、空色めがね さんと、
それを共有できていたら……。

と思いかけたけれど、それはちがいますね。

あらためて。
これから、よろしくお願い申し上げます。

空色めがね さん」大事な季節を
過ごされていますね。
祈っています。

佳い、春です。


投稿: ふみ虫。 | 2026年3月31日 (火) 00時23分

ユリの木の花子 さん

どうか、どうか、
安らかな時間が、そっと訪れますように。

投稿: ふみ虫。 | 2026年3月31日 (火) 00時25分

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