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2026年4月28日 (火)

ジローとその妻

4月18
 時間をみつけて庭に出ている。
 このところのわたしはなんだか、生きものであることから遠ざかっていたような気がする。土を耕してタネを蒔き、花を植え、水を撒き、草むしり(最近は主として草切り)をしているだけで、虫に近く、トカゲに近く、カラスやヒヨドリに近くなってゆくようだ。

 だからだろうか、虫たちが寄ってくる。トカゲも、わざわざ、石の陰から出てきて、ちょろちょろとわたしの前を走って見せる。
 カラスのジローもだ。わたしがいるのに、平気で庭に下りてきたりする。近づこうとすると、さすがにぴょんと後方に跳ねて、あわてて飛んで行ってしまうのだけれど。
 庭にやってくるカラスの夫婦を「ジローとその妻」と呼んでいる。もう2年もそう呼んでいるが、2年前のジローと、このカラスは同じジローなのだろうか。カラスは、どのくらい生きられのか。調べてみると野生下では7年から10年生きるらしい。
 というわけだから、たぶんこのカラスは、ジローだ。

 前の週、Daichiiが『チッソは私であった——水俣病の思想』(緒方正人)をあらためて読んだと云った。
 漁師として不知火(しらぬい)海とともに生き、自ら水俣病患者となった著者の緒方正人さんは、のちに水俣病を「文明の罪」として背負い直している。
 いま、何をおいても読みたい本である。
 どうしてこの本の話になったかというと、このところの自分が生きものであることから遠ざかっていたように感じたことにつながる。この感覚はいまのわたしの大事な岸辺なのだ。ここから漕ぎだし、ここにもどってくるという、約束の岸辺。
 そんなことを考えていたとき、石牟礼道子の『苦海浄土(くがいじょうど)』を思いだした。水俣病の患者とその家族の苦しみを綴った「いのちの文学」と位置づけられる本だ。
 石牟礼道子は、生前、ヒトを中心(主語と云っていたような)としてでなく「生類(しょうるい)」として云いたいと語っている。

 ヒトを超えた生類。

 土に触れると、「生類」ということばが胸に迫ることがある。
 目の前の青いニラの分身として、わたしは生かされている。

20260428
田畑には、麦、玉ねぎ、じゃがいも、かぼちゃ、きゅうり、オクラ、
なす、ミニトマトたちが育っています。

写真はそら豆です。

庭担当のわたしは、
土と交わりたいと希いつつ、働きたいと思うのです。

90
\うんたったラジオ90/
前回はしゃべりすぎたとし、今回は聞き手にまわるというふみこ(ほんとうか?)。昨年、「東京の介護って素晴らしいグランプリ2025」のコラム部門で審査をしたあずさ。最優秀賞の作品を、特別に朗読させてもらいました。介護の現場で見かける宝物の瞬間。書くこと、視点の置き方、など。

◆「東京の介護って素晴らしいグランプリ2025」コラム部門作品集
https://koureikyo.com/wp-content/themes/original2023/asset/pdf/column_book.pdf

◆「東京の介護って素晴らしいグランプリ2025」とは
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「日記」カテゴリの記事

コメント

おつかれさまです。

土に触れるのは、いいことだといろんな本で読みました。

わたしも面倒くさがらず、庭しごととお付き合いしていきたいです。土に触れること大切にしていきます。

自然と近く、仲良くしてゆきたいです。

投稿: 聖美 | 2026年4月28日 (火) 19時32分

ふみこさま


おはようございます。

今日は昭和の日ですが、前はみどりの日でしたので
この日になると種蒔きしたくなります。
ふみこさんのお庭でジローさんやトカゲさんたち心地よさそうですね~。でも広いから大変ですよね。

うちのベランダは狭いので自分のリフレッシュにちょうどいいです~。モッコウバラが終わりそうになるまえに朝顔の種を植えると次の楽しみにつなげられたり。。。なんだか落ち着かない時にはかってに鉢たちの席替えをしてみたりすると心も耕されていい感じです。

そうそう27日の夕方も何だか「わー」という声がきこえたのでベランダにでてみたら大きな虹がかかっていて久しぶりに見れてうれしくなりました。自然の恵みに感謝です。

ではふみこさんもみなさんも今日もいい一日お過ごしくださいね。

投稿: 真砂 | 2026年4月29日 (水) 07時17分


ふんちゃん皆様こんにちは。

そら豆最近の会社の飲み会で出たので嬉しくなりました。


尊敬する先輩に、まだ恩返しできてないからずっと元気でいてください、そばで元気に

投稿: たまこ | 2026年4月29日 (水) 10時07分


続きです(^◇^;)

いてください。と伝えました。お酒の力をかりて笑

恩返しできるよーなんて優しいので言ってくれたり、私が差し入れであげるお菓子も活力になってるなんて逆に気遣われてしまいました。

わたしもこんな風になりたいと思った時間でした

投稿: たまこ | 2026年4月29日 (水) 10時09分

ふみこ先生 みなさま

こんにちは。
ついこの前まで枯れ色の景色のなかそこだけ緑色を
そよがせていた麦畑がすっかり四囲の緑と一体にな
りました。
前山も後ろ山も雨が降るごとにもえぎ色から若草色
に変わり山が今年もふくらみはじめました。
新緑に囲まれて今日もありがたい一日が始まりました。
エンドウも実がふくらみジャガイモも花を咲かせはじめ
ました。
タマネギは今年もベト病にやられてしまい元気があり
ません。毎年畝を替えて連作をしないようにしている
のですが狭い庭畑なのでどの畝にもベト病菌が残って
いるのだろうと夫が言っています。
そこで来年は土を休ませるためタマネギを作らないこ
とにしました。
自然現象の変化の中で土と遊んでいると最近思います。
生類の中でヒトがいちばん自然に対して鈍感で不遜な
のではないかと。

水俣そして同時代に各地で公となった「公害問題」は
わたしが初めて身近に感じた社会問題だったように思
います。
石牟礼道子と言えば「水俣病」「苦海浄土」の言葉が
わたしも浮かんできます。
せんせいや広場のみなさまのように一冊の本を読み込
み知識、教養として身につけておられるような本の
読み方をしてこなかったといまさらながら自分を振り
かえります。
去年読んだ「この父ありて 娘たちの歳月」(梯久美子著)
に石牟礼道子が取り上げられていたことを思い出し今朝
本棚から取り出してきました。
情けないことに内容をすっかり忘れているので今日は草
とりのあと読もうと思います。

夫の目の手術は5月14日と決まりました。
連休と私たちの黒部アルペンルートの旅を終えてからです。
目が不調になった日がキャンセル最終日だったので無駄に
できません。車ではないので行ってきます。
先生からはバタバタしないようにと釘を刺されています。
裸眼で0,0いくつの視力なので左右の視力差が少し疲れる
ようですがのんびりタネから育てている夏野菜を毎日慈し
むようにながめています。

せんせい、みなさま
いよいよゴールデンウイーク始まりましたね。
楽しい日々をお過ごしください。

投稿: 岡山のこんちゃん | 2026年4月29日 (水) 10時33分

ふみこさま。みなさま。

雨が降りそうで降らない1日でしたが
新緑の季節。山々の若葉の勢いを感じます。
本屋もスーパーも1件もない海辺に住んでいます。
海辺の朝は早く、早朝、4時あたりから
今は海老網がはじまり、夜朝に電気の光と
働く人の気配を感じます。
私も今日は6時あたりから庭の草むしりをしました。
草をむしっていると無心になれます。
梓さんの作品、プンニャラペンの中のタイトル
道が出来るは大好きな作品で何度も読みました。
あー、いいなぁ 
私もいつか、こんな素直で優しい文章が書けたらと思います。
早朝の草むしりは気に入ってます。

今日は王子の誕生日でした。
不安や悩みを持ちながらも
みんなで応援しながら前に進んでいます。
来月、広島に行きます。

今日は土鍋でご飯を炊き
大好きな干物を焼いて、ケーキはないけれど
コンビニでスイーツを買ってきて
祝いました。

投稿: ユリの木の花子 | 2026年4月29日 (水) 16時47分

この場をお借りします。
岡山のこんちゃんさまへ。

心強いメッセージをありがとうございました。
広島と聞いたとき
こんちゃんさまの岡山も通るんだなぁと
思いました。
広島、尾道市立市民病院へと紹介されました。
来月、中旬には広島に向かいます。
子どもを思う親の気持は永遠です
元気になれ!いっぱい、笑える日が来ますように。

こんちゃんさまの夫さま
目の手術。
ご無事を私も願っています。

投稿: ユリの木の花子 | 2026年4月29日 (水) 17時00分

聖美 さん

土はつながっていますものね。

ご一緒に。
よろしくお願いします。

……うれしい。

投稿: ふみ虫。 | 2026年4月29日 (水) 22時04分

真砂 さん

やはり真砂さんのお庭は、
魔法の……。

虹までかかって。

カラスになって、覗きに行きたいな。

投稿: ふみ虫。 | 2026年4月29日 (水) 22時06分

たまこ さん

先輩後輩のおはなしで、
こんなにやさしいのは……。

やはりたまこさんの人徳。

先輩の道もはじまっているのでしょう?

投稿: ふみ虫。 | 2026年4月29日 (水) 22時10分

岡山のこんちゃん さん

5月14日。

わかりました。
その日は、いちにち、
祈る気持ちで過ごします。

投稿: ふみ虫。 | 2026年4月29日 (水) 22時12分

ユリの木の花子 さん

王子よ王子さま。
お誕生日おめでとうございます。

広島のことを、「光」と、
受けとめています。

ユリの木の花子さんも、
どうかどうか、さくさくと、
歩いてくださいましね。

さくさくとは、
トボトボの対義語みたいな意味で、
思わず書きましたが。
(スキップして、ころぶといけないから、
さくさく)。


投稿: ふみ虫。 | 2026年4月29日 (水) 22時19分

岡山のこんちゃんさま

わたしも無事に終わることを祈ってます。

投稿: 聖美 | 2026年4月30日 (木) 16時32分

ふんちゃん

 こんなにギリギリ……
 もしかして気づかれないかも……と思いつつ……おじゃましました。

 緒方正人さん 
 NHKのこころの時代で初めて知りました。
 衝撃でした。
 「チッソはわたしであった」ということばが、
 わたしの心に刻まれました。
 被害者であるはずのひとが、
 その問題に自分が無関係であるとは言えないとおっしゃっていて、
 その受け止め方に、
 ひとの思いの深さは、計り知れないな……と感じたのを覚えています。
 ものごとをいろんな角度から眺めたい……と常日頃思ってはいたものの、
 わたしが緒方さんだったら、そんなふうに思えるだろうか……と、
 じっと立ち止まりました。
 深く深く胸に残りました。
 石牟礼道子さんのことばからも、たくさんのことを学び、
 時々、4番目ちゃんの本棚に置かれている石牟礼さんの本に会いに行っています。
 
 最近の地震や火事、いろんなニュースを見るたびに、
 その土地のひとたちは、どうしているだろう?と、
 立ち止まってしまったりしています。
 もう今は、戦時中と言ってもいいのじゃないかと思うことが増え、
 時々、わたし自身、沈みかけっちゃったりもしています。

 でも……、そんなことをしていても何にもならない。
 と、きもちを切り替えて、
 せめて、わたし自身や家族を始め、
 かかわる人たちの機嫌をとりながら、
 明るく陽気に生き抜こう!と、
 自分自身に言い聞かせて暮らしている感じがしています。

 今朝、東京から一時帰省をしていた3番目ちゃんが東京に戻りました。
 とてもさみしそうな表情を浮かべて……。
 実家を離れる心細さが、「ハンパねぇ」のだそうです。
 でもね……、お空はつながっていて、
 自分のやりたい目標に向かって生きてるんだもの。
 元気に生き抜こう!です😊
 (とか言って、わたしもさみしくなってここにお邪魔しちゃったりしているくせに(笑))

 うんたったラジオを聞いて(梓さんの文章も読ませていただいて)、
 早起きの本を読んで、
 元気をもらっています!
 いつもありがとうございます!!

 岡山のこんちゃんさん……
 ご主人の手術が無事に終わることをお祈りしています。
 
 ユリの木の花子さん……
 王子さまのご決断に涙があふれました。
 ユリの木の花子さんも、ご家族みなさんの思いはいかほどか……と、
 思います。
 ここから毎日祈っています。
 きっとステキな未来が待っていますね😊

 みなさま、ステキな連休をお過ごしください🌱

投稿: 空色めがね | 2026年5月 4日 (月) 11時26分

空色めがね

報道で緒方正人さんが取り上げられるのは、
患者の皆さんの代表として、机を叩いている、
強いシーンだけでした。

そうか、こころの時代でね。
それはうれしいことです。

3番目ちゃん、がんばれ!
空色めがねさん、
何か急場のことがあったら、お知らせくださいね。
3番目ちゃんのところへ、飛んでゆきます。

つぎはいつ帰れるんだろう……。

投稿: ふみ虫。 | 2026年5月 4日 (月) 13時37分

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